トロピカルフルーツ
(写真協力 カベさん)
2010年2月2日更新
僕はトロピカルフルーツが大好きです。
海外旅行に行くと大抵その地で手に入る珍しいフルーツを買っては楽しんでいます。
それも日本ではお目にかかれない珍しいものばかり選びます。
何故なら、こうした生の果物は、日本への持ち帰りが出来ないので、当地で楽しむしかないからです。
最近は日本でも大手のスーパーや百貨店で稀に見かけられるものも増えてはきましたが、びっくりするくらい高価なので手は出しません。
初めて珍しいフルーツに出会ったのは、初めて海外旅行に行った台湾旅行での事。
台湾人のガイドさんがくれた釈迦頭(しゃかとう)という果物のあまりの美味しさにすっかり魅了されてしまいました。
形はまるでお釈迦さんの頭の様に凸凹で、マツボックリを少し扁平にした様な形をしています。
冷やしたものはまるでバニラアイスの様な味でこんなに甘くておいしいフルーツがあるのかと感動しました。
国内ではその後、ライチやキウイフルーツやドリアンなどが輸入されたり、栽培されたりしましたが、この釈迦頭だけは見る事がありませんでした。
数年前、家族旅行で弟の働いていたベトナムに行きました。
聞けば、ベトナムはトロピカルフルーツのメッカのような場所だとの事。
ここなら、釈迦頭もあるのではないかと調べると、果たしてありました。
弟によると、現地ではカスタードフルーツと呼ばれているとの事。
そういえば、カスタードクリームの味にも通じるところがあります。
更に、ミルクフルーツという変わった果物も教えてもらいました。
そんなトロピカルフルーツの個人的な感想を少し披露したいと思います。
ドリアン。
言わずと知れた果物の王様。
しかし、その匂いはまるでトイレの様な匂い。
小学校の時に、南方戦線に出征していた先生からそんな話を聞いてとても興味を持っていました。
会社の研修旅行でタイに行った時の事。
写真好きの社員の人が珍しいトロピカルフルーツの数々を買ってきてちょっとした宴会になりました。
マンゴスチン、竜眼、ランブータン、日本で言うムベの仲間、マンゴー、スターフルーツ、そして果物の王様ドリアン。
日本で買うとなると1個6〜7,000円は下らない高価な果物ですが、ここなら数百円で手に入ります。
パックに入れられラップされていてもプ〜ンと独特の異臭が漂ってきます。
ホテルによっては持ち込み禁止の場所もあると言いますが…
果たして…
おいしいです。
味は良いです。
でも、鼻先20cmくらいまで近づけると、鼻にではなく、強烈な刺激が眼に来ます。
その刺激臭ときたら、
そう、1ヶ月くらい掃除しなかった汲み取り式の便所そっくり。
強烈なアンモニア臭を放つドロドロの腐ったバナナの様なこの物体が果物の王様?
仕方なく鼻をつまんで口にする事になるのです。
味は許せるけど、あの匂いはどうもねぇ。
とても万人にはお勧めできない。
前回の台湾研修旅行で、ホテルへ買って帰ったのですが、会社の同僚のカベさんが新人たちに食べさせて、全員討ち死させたそうです。
さもありなん。
ドリアン
マンゴスチン。
こちらは果物の女王と呼ばれていますが、ドリアンの破壊力に比べると可愛いものです。
最も果物の女王の呼び名はビクトリア女王がこの果物を愛したという説があります。
形は干からびた柿の様で、割ると中から小さなニンニクの様な形をした身が現れます。
強烈な癖も無いのでおいしいけど。
竜眼。
小さなライチと言った果物で、癖も無くおいしい果物です。
ランブータン。
見た目はとげとげの妖しい果物。
しかしその身はライチに似て、癖も無く甘くておいしい。
特にのどの渇きを癒すには丁度良いです。
『水曜どうでしょう 〜原付ベトナム縦断1800キロ』では、出演者たちのお尻にあせもが出来て、しかもカブのシートで摺れるものだから痛くなって大泉さんの発したひと言が傑作でした。
「私とミスターのお尻はランブータン。」
「汁の出る勢い!」
「熟れて木から落ちているのですが、誰も手を付けようとはしない…」
言いえて妙です。
どう言う意味?
食べてみると判ります。
ジャックフルーツ。
世界一巨大な果物。
ドリアンに近い仲間の様ですが、あれほど強烈な匂いはありません。
少し癖はあるかもしれませんが、食べやすい果物です。
ランブータンと同じく『水曜どうでしょう 〜原付ベトナム縦断1800キロ』では、比較的小ぶりなものを大泉さんのカブにくくりつけて走っていますが、小さめのものでも10kg以上、大きなものになると数10kgはある筈です。
以前会社の研修旅行で行ったセブ島では直径約45cm、長さ60cmはあろうかと言う巨大なジャックフルーツを2つに割って切り売りしていました。
おばちゃんに「1kgくれ。」と注文したら、切り取って「2kgあるね。」
残ってもいいやと買ったけど…
意外に好評でした。
ジャックフルーツ(人の手の大きさと比べるとその巨大さが判ろうと言うもの)後ろの緑と紫色のボール状の果物がミルクフルーツ
ミルクフルーツ。(本当はスターアップルが正しいかも…)
ベトナムで出会ったおいしい果物。
ベトナムの日本語教師たちは「おっぱいフルーツ」と呼んでいました。
真ん丸い緑色のボールの様な果物で、ヘタを取ると乳白色のミルクみたいな汁が出てきます。
それを吸うのですが、これがおいしい。
その際、昔あったゴムボールに入ったバニラアイスみたいに、このフルーツをもみながら汁を出して吸うのです。
まるで赤ちゃんがおっぱいを触りながらお乳を吸っているみたいなので「おっぱいフルーツ」と言うのだとか…
そして汁を吸いきったら、最後は皮を破って中の果肉を食べるのです。
セブ島でも見つけたのですが、こちらのものはより大ぶりで、中の汁が少なかった様に思います。
でもとてもおいしいものでした。
中央の緑のボール状のものがミルクフルーツ、手前右はジャックフルーツの房
マンゴー。
癖のある味がいやだと女房は言いますが、セブ島で食べたものは本当に癖が無くておいしいものでした。
あの味、匂い好きなんですけどね。
ドラゴンフルーツ。
実はサボテンの実なのです。
ただいわゆる普通によく見るサボテンではなく細長く断面が三角形のサボテンの実です。
さっぱりしていて暑い時にはいいですよね。
バンレイシ。
釈迦頭、もしくはカスタードフルーツの別名を持つ果物です。
初めて台湾で食べた時に感動したのは前述のとおり。
何がすごいってまるで、カスタードクリームの様に濃厚で甘いのです。
台湾を最初に訪れて以来、数年間ずっとあの果物は凄かったと思い続けていました。
神戸元町のフルーツ店で一度冷凍物を買いましたが、やはり産地で食べるものとは程遠く、前回台湾を訪れた際に真っ先に探したのがこの果物でした。
もともとの産地は実はアジアではなく、南米なのだそうです。
しかし、おいしいからでしょうが、東南アジアの各国で見かけるようになりました。
アテモヤを見つけてからはこちらの方がおいしいかなと思っていたのですが、よく熟した実はなかなかどうして貫禄の味でした。
アテモヤ。
2度目に台湾を訪れた際に、釈迦頭を手に入れようとして買ったのがこれでした。
少し違うかもと思ったのですが、後日調べてみると果たして似て異なる果物でした。
アテモヤは、バンレイシとチェリモヤと言う果物の人工交雑種なのです。
バンレイシに比べると、甘みはややまろやかで、よりクリーミーで食べやすいと思います。
冷やすとアイスクリームだと言っても良いくらい。
よく熟した実が手に入れば最高です。
ただ、バンレイシの様に手で取り分ける訳にはいかず、果物ナイフが必要にはなりますが…。
食べた人にはおおむね好評の果物です。
残念ながらまだチェリモヤは食べた事が無いのですが、今のところ、よく熟したアテモヤは個人的にはランキングのトップのトロピカルフルーツです。
バンレイシ(カベさん撮影)、アテモヤ(まだ完熟には程遠い・・・)
こうしてみると、大好きな果物以外、意外と写真を撮っていないのに気がつきました。
いつもいつも、食べるのと、人に教えてあげるのに夢中でさっぱりカメラがお留守になっています。